この前、昼休みに同僚から「副業を始めたいんだけど、最初に何を確認すればいい?」と聞かれました。僕は副業でライティングとECサイト運営を6年続けていますが、答えは働き方で変わります。雇われて働くのか、案件を受けるのか、自分で売るのか。確認する場所がそれぞれ違うんです。

どのタイプでも共通の入口は、勤務先の就業規則と届出・許可の手続です。厚生労働省の副業・兼業ガイドラインでは、モデル就業規則は勤務時間外の副業を認める構成ですが、安全配慮、秘密保持、競業避止、誠実義務に支障がある場合は制限され得ます。

3つの案件タイプを比べる前にやること:それぞれの確認先を知る

① 雇用型(アルバイトなど)

本業も副業も雇用契約の場合、労働時間は原則として勤務先をまたいで通算されます。厚生労働省の労働時間通算の資料にある法定労働時間の基準は、1日8時間・1週40時間。本業のあとに数時間入るだけでも、合計すると意外と積み上がります。

② 業務委託型(ライティングなど)

僕のライティングはこのタイプです。公正取引委員会のフリーランス法特設サイトによると、同法の対象となる業務委託では、発注者は業務内容、納期、報酬額、支払期日などを委託時に書面またはメール等で示さなければならず、口頭だけでは足りません。支払期日は原則として、給付を受領した日から60日以内のできる限り短い期間です。

もう一つ、売上がそのまま儲けではない点。国税庁の雑所得の説明では、業務に係る雑所得になる場合、所得は「総収入金額-必要経費」で計算します。

③ 販売型(ECサイトなど)

ECサイト運営は仕入れや発送など、お金の出入りが細かくなりがちです。売上、必要経費、取引日、相手方を記録し、請求書や領収書を保存しておくと、あとで採算を見直せます。所得区分や前々年の収入額によって、法定の記帳・保存義務と保存期間も変わります。

💡自宅の費用や通信費のように私生活と共通する支出は、全額を自動的に経費にできるわけではありません。国税庁の必要経費の解説では、記録に基づいて業務上直接必要な部分を明確に区分できる場合、その部分だけが必要経費になります。

1つに絞る前にやること:確認点を横に並べて比べる

3つの案件タイプで先に見るところ
タイプ 先に確認すること 記録しておくもの
雇用型 就業規則、本業と合わせた労働時間 各勤務先の勤務時間
業務委託型 業務内容・納期・報酬額・支払期日の書面やメール 請求書、経費の領収書
販売型 就業規則、私生活と共通する支出の区分 売上・経費・取引日・相手方

業務委託型で、月の報酬3万円、必要経費5,000円、作業20時間だったとします(僕の実績ではなく、あくまで仮の数字です)。経費を引いた1時間あたりの金額は1,250円。これは税金や社会保険料を引く前の話で、雑所得として計算する場合は年額で300,000円になります。

「副業が20万円以下なら申告不要」という言い方をよく見かけますが、一律にはいえません。国税庁のタックスアンサーによると、一定の給与所得者で所得税の確定申告が原則不要になる基準は、副業の売上ではなく、給与所得・退職所得以外の所得の合計が年間20万円以下であること。医療費控除などを受けるために確定申告するなら、その所得も併せて申告します。

引き受ける前にやること:使える時間と契約条件で選ぶ

僕は以前、単価の安い案件を大量に受けて本業に支障が出ました。正直きつかった。今の副業時間は平日22時からの1〜2時間と週末の午前だけなので、その枠に収まるかを先に見ています。コスパより、まず手持ちのリソースです。

2つの木のトレーに小石を多い分と少ない分に分けて、手元に残る分を考える演出イメージ

もう一つの失敗は、請求書に支払期日を書き忘れて入金が2か月遅れたこと。契約前に業務範囲、納期、検査の有無と完了日、報酬額、支払期日を書面かメールで確認しておくと、報酬や修正対応を巡る認識違いを防ぎやすくなります。請求書の欄の埋め方は請求書テンプレートの選び方とインボイス必須項目の記事で書きました。

  • ✅就業規則と届出・許可の手続を読んだ
  • ✅本業と合わせた作業時間を週単位で書き出した
  • ✅業務内容・納期・報酬額・支払期日をメールか書面で受け取った
  • ✅私生活と共通する支出を、業務分と分けて記録できる

同僚には「まず就業規則から」と答えましたが、その先は時間の使い方次第です。みなさんが今、副業に回せる時間は週に何時間ありますか。その枠に、3つのうちどのタイプなら無理なく収まりそうでしょうか。