2か月。僕が支払期日を書き忘れた請求書で、入金が遅れた期間です。副業でライティングとECサイト運営を6年続けてきましたが、請求書の1行が抜けるだけでこれくらいの差が出る。僕にとっては、これが現実でした。この記事では、副業・業務委託で使う請求書テンプレートの選び方と、源泉徴収や振込先の欄の埋め方を、僕の手順でまとめます。

テンプレートを選ぶ前にやること:仕事の条件から欄を洗い出す

国税庁の説明では、インボイス(適格請求書)に書く事項は次の6つです。

  • 交付先の氏名・名称
  • 自分の氏名・名称と登録番号
  • 取引年月日
  • 取引内容
  • 税率ごとに区分した対価の合計額(税込か税抜)と適用税率
  • 税率ごとの消費税額等

様式は法令で決まっておらず、必要な事項が書かれていれば書類の名称も問われません。テンプレートは自由に選べるということです。一方で、振込先はこの6項目に入っていません。とはいえ口座がわからなければ相手は振り込めないので、僕は振込先と支払期日を「自分で足す欄」として扱っています。

出典:国税庁 No.6625 適格請求書等の記載事項、国税庁 インボイス制度について

探し始める前にやること:作業時間と経費を見積もる

僕の副業時間は、平日22時からの1〜2時間と週末の午前です。この枠で毎回白紙から請求書を作ると、執筆に回せるリソースが削られます。月末にこれをやると、正直沼る。なので僕は、テンプレートを「毎月書き直す欄がどれだけ少ないか」で見ています。

経費の面では、無料の雛形もあります。たとえばfreeeが公開している個人事業主向け・源泉徴収ありの適格請求書テンプレートは、会社から業務委託を受けるフリーランスを想定していて、源泉徴収の自動計算が付いています。僕が見比べるときのポイントは次の4つです。

  • ✅ 6項目の欄が最初からそろっているか
  • ✅ 報酬と消費税額を分けて書けるか
  • ✅ 源泉徴収額を計算できるか
  • ✅ 振込先と支払期日を書く欄を置けるか

金額を入れる前にやること:源泉徴収と振込額を計算する

源泉徴収がかかる報酬なら、国税庁の説明では、支払金額100万円以下の部分は10.21%、100万円を超える部分は20.42%の税率で計算します。請求書で消費税額を報酬と分けて書いていれば、税抜の金額を基に計算できます。

ここからは僕が置いた仮の数字です。税抜報酬50,000円、消費税額5,000円と分けて書いた1回分の請求で試算します。

1回分の請求額の試算(仮の数字)
項目 金額
税抜報酬 50,000円
消費税額 5,000円
源泉徴収税額(税抜報酬×10.21%) 5,105円
振込予定額(税抜報酬+消費税額-源泉徴収税額) 49,895円

💡 源泉徴収税額そのものを請求書に書く義務はありません(国税庁の法令解釈通達)。ただ、相手と振込額の認識をそろえたいので、僕は差し引き後の金額まで書いておく派です。

送る前にやること:取引条件と請求書を突き合わせる

2024年11月1日に施行されたフリーランス新法では、発注事業者は業務委託の時点で、給付の内容・報酬額・支払期日・支払方法などの取引条件を、書面か電磁的方法で示すことになっています。僕は請求書を送る前に、その示された条件と見比べています。

  • ✅ 報酬額が示された額と同じか
  • ✅ 支払期日を請求書にも書いたか
  • ✅ 支払方法の指定と振込先の書き方が合っているか

そもそも案件を受ける段階で何を確かめるかは、3つの案件タイプで就業規則・契約・経費・申告を比べた記事にまとめています。

僕の来月の予定は、来月分の請求書を週末の午前にまとめて作ることです。その前に、今月のうちにテンプレートへ支払期日の欄を足し、入金を確認する日をカレンダーに入れておくつもりです。2か月待ったあの入金を、もう一度くり返さないために。